紅葉の「下栗の里」

紅葉の「下栗の里」

紅葉狩りなど縁遠く、久しく忘れていた。

Facebook で高校の同級生が綺麗な紅葉の写真をアップしていた。何気なく「次に行く時には誘って」と投稿したら、実現。

当然と言えば当然。毎日刻一刻と変わっていく自然現象に「待って〜ぇ」とお願いしたところで「1週間だけならね」なんて返事が来ることはない。時間的都合をつけられるのなら、早々に出かけるしか道がない。二人が共通して使える休日の最短の日程を抑えた。

 

目的地は、飯田市にある下栗の里。

行き先を決める、いざ紅葉の場所となると、いつもそんな意識で景色を見ているわけでなかったので思い浮かばない。「どこでもいいけど、いいとこあるの?」と他力本願。早々返信が届く。候補地4つ、選択は僕に任されている。ネットを使って、場所がどこに所在するのか?どんなところなのか? を検索。下栗の里に目がクギ付けになった。

日本のチロル、と形容されているらしい。

そんなところが日帰り範囲にあるなんて! 僕は「下栗の里、希望」と伝えた。

下栗の里 ビューポイント入り口

下栗の里 ビューポイント入り口

片道約3時間で現地入り。早朝6時半にでて9時少し過ぎに着く。メインの駐車場は僕らで最後の1台、埋めつくされた。タイミング、ばっちり。ビュースポットまでは20分の徒歩が必要。ポイントに先着していたのはカップル1組。僕らは40分ぐらいだったろうか、いろんな人をやり過ごしながら写真を撮りまくった。

この時事件が起こる。iPhone6plus 予告なく終了。バッテリー切れ。

 

ショックを隠せない。今日1日、楽しみにしていたのに撮影の1台を始まって30分で失った。満タンに充電してあったわけでないのが原因? 充電用のコードを持っていない。充電不可能。諦める。

下栗の里 ビューポイント

続々と人がビューポイントに来ては数枚の記念写真を撮って帰っていく。3畳ほどのスペースが気づけば人に埋めつくされそうになっている。潮時。「そろそろ戻ろう」と帰路につく。太陽の位置が向かう時とは変わっている。駐車場までの間に何度足を止め写真を撮ったか。

 

歩道整備をしてもらっていることに感謝して募金箱にお礼の寄付をして、駐車場に戻ると大変なことに。自動車が大渋滞。臨時に3つ駐車場があったらしいのだけど、それもいっぱい。時刻は10時半を回っている。すれ違うことがやっとの道に観光に来た車が空くのを持って並んでいる。車をさばいてるおじいさんが何人も走っては旗を振る。

紅葉の時期で観光客が多いからなのか村祭り的なことをしていた。この村にお金を落とすような施設はない。イベントとなれば観光客を迎える準備ができる、というものだ。食事を取るところも、座るところも、産直野菜を買うこともできる。少しお祭り気分を味わって、ついでにお昼ゴハンも済ませよう、と2人の間でまとまった。地元に快くお金を落としていくのも観光者の役割。

下栗ふれあい祭り

そんなこんなで1時間ぐらい過ごしたらなんと駐車場に観光バスまで置いてあるではないか!あのポイントまで歩くことを説明しているバスガイドさんがいる。近ツーの旗が翻っている。僕たちが着いた時間がどれだけ有意義だったのかを物語っていた。12時のサイレンが下栗の里に響きわたった。

「移動しよう!」僕たちは車1台分のスペースを空けることにした。

 

なんとなく目的地がなくなって、行動の時間を逆算したら「家に戻りながら紅葉スポットを探そう」ということにまとまった。朝素通りした時に何気なく気になったところがいくつかある。そこに向かうことにした。

ホイールの家

吊り橋

廃線トンネル

 

長いドライブの道中、次の目的地が決まっていた。

着いたその時「確かに、今日一番の紅葉スポットだ!」と声が出た。町営のキャンプ場なのだが、この季節、どうもその道の人たちには有名なところらしく何人もの大人がバズーカのようなものを抱えて森の中を歩いている。右手に三脚。左肩にカメラ2台の装い。

知ってる人はなんでも知ってる。

紅葉スポット

僕もここぞと写真を撮る。このころになると、さすがにカメラ任せでシャッターを切らなくなっている。わからないなりに、いろいろ触ってみて、試してみて写真を撮る。おまかせモードでは写真を撮ってる感がなくなっていたからだ。きっと同じ写真は誰でも撮れる、とわかってしまったからだと思う。

赤色もみじ

黄金色の林

落ち葉の流れ

 

そうはいっても僕のカメラは非力。その中でどう撮るの?

すると友達が自身のカメラのモニターを見せてくれた。「えっ、何これ?」僕が目にしているものとはまるで別のものが写っていた。いろいろ細かく説明してくれた。その時、僕の中で大きく築き上げられたものが崩れる音がした。

写真って、そういうことだったのか!と気がついた瞬間だ。

それはイコールで家族で出かけて記録のためにシャッターを何気なく押す、を写真と思っていた自分を根底から破壊した出来事でもある。

写真スポット記録

考えることなく記録としてシャッターを押していた時

写真の楽しさを知ってしまった。あるいはトイカメラで遊んでいたころの小さな片鱗が大きく育っていたことに気づいてしまったのかもしれない。

 

長くなってしまった。後半に分けようと思う。

 

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